踊ってばかりの国
 
『東京』
 踊ってばかりの国が歌う東京は狂気の街を描いていて、いやそれはごく一部の話だろうと反論したくもなるが、その論法は一部とはいえその狂気を東京は持っていることを肯定していることになる。アートとは表現とは現実のある側面を切り取り誇張することで受け手に何かを気付かせるという効能も持っていて、そういう意味ではこの曲はアートだといえるのかもしれない。東京の狂気を歌い、トウキョーと連呼しながらも彼らは東京に居て、映像は美しい風景をとらえる……
 
  (レビュアー:大島栄二)  

 
『セシウム』
 長髪のお兄さんがアコギを弾きながら歌い歩く映像。サラリと歌う中に込められたパッションとメッセージのなんと響くことか。状況を諦めているようで、でも認めてはいない。そんな強さを感じます。撮影されているのは渋谷公会堂から昔の原宿ホコ天に抜ける、NHKホール前の遊歩道、一時は東京でのストリート弾き語りの聖地でもあった場所。曲が終わったあとで「逃げろ!」と笑いながら口にしているのがとても印象的だと思うのです……
 
  (レビュアー:大島栄二)