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『うんざりですよ』 |
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肩の力が抜けたカントリー調なYeYeのこの曲は如何にも曖昧さを空間の中に音楽として昇華せしめる。アドリブ、セッション辺りのAIの機制ではきかない領域での遊びをオルタナティヴに表象してみせる。表面張力の強すぎる音像の瀬に対してのささやかなドミンゴ。休息は嘘ばっかり。人生はでも、笑顔で生きられるように。のどかにかわしてみるには記号論の幾つかをくぐり抜ける。どうかいいことは他人のエゴで、どうでもいいことこそは共感の径までを往くと思う…… |
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(レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))
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『ゆらゆら』 |
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別れを歌った歌、だと思う。YeYe独特の優しい曲調と優しい歌声が包んではいるものの、歌の内容は結構シビア。もう一緒じゃない。無意味な怒りぶつける。心配しないで。でも「心配させてね、もう一度だけ」。前を向いているだけ、後ろを見ないで生きる。人と人とはすれ違いが常で、そもそもが別の人格で、だから放っておいたら空中分解する。分解して別れ別れになるのがいいのか、それとも実質分解しているのに留まって隣同士に座っているのがいいのか。結果なんて…… |
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(レビュアー:大島栄二)
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『He Doesn't Have Christmas』 |
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クリスマスって淋しいイメージしか持ったことがない。楽しげなイベントというイメージが一般的なのかもしれないが、どうしてもそう思えない。友だちや家族と集まって、豪華な料理を食べ、ケーキを分け合い、プレゼントを交換する。生まれてからずっとそんなクリスマスばかりを過ごしてきた人ってどのくらいいるんだろうか。「Do they know it's Christmastime at all?」とバンドエイドは歌ったし、それはアフリカで飢餓に苦しんでいる子供たちの状況を世界に知らしめる…… |
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(レビュアー:大島栄二)
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『パレード』 |
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耳を凝らしてよく聴くと、音の数はそんなに多くないこの曲。バンドサウンドに必須と思われているギターの音さえ聴こえてこない。なんでしょう、この音の少なさと、それとは真逆の豊かな音世界。タイトルが『パレード』のこの曲は本当にパレードしているような感じの、足取りも軽やかに前に進んでいきたくなるような響きを実現しています。基本はドラムと鍵盤とコーラス。ああ、それだけで新鮮な気持ちで曲に向かえます。そしてそんな演奏のことは気にも止めなくとも…… |
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(レビュアー:大島栄二)
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