Shing02
 
『Time Travel Guide』
 「東アジア文化都市2017京都」のプロモーションとしてShing02を招き、京都を拠点に活動する気鋭のアーティストたちやお寺や京都タワーなどが協力しできたこの映像と曲も公開されてからそういった文化プロジェクトの一環としてのみならず興味深く何度も観返すことがあった。再生回数ほどこの10月でも然程はないが、これを機会に改めて紹介しておきたいと思う。観ていただければ一目瞭然だが、“いわゆる、京都“の名所や名物が詰め込まれている。岡崎公園、平安神宮……
 
  (レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))  

 
『400』
 中心部からはずれたストリート、雑踏のラジカセから合わせてライムをすることから基本は起因するヒップホップに対して“文系”という冠詞がついたのは、特に日本ではShing02の登場前後のことだったと思う。物語性、批評性、言葉数の多さ、そして、サンプリング・トラックに乗せる「声」の肌理(きめ)は明らかに以前・以後を分けたような気もするが、もはや、かのナード的なカニエ・ウェストがUS以外、全世界で多大な発言権を持つ時代に於いて、「拙速」という言葉は……
 
  (レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))