Mr.Children
 
『SINGLES』
 ミュージシャンがアーチストになるためには自分のスタイルを確立する必要があり、確立したスタイルを築いてしまったら、それを壊すことは難しくなる。期待するファンが存在することと、何よりそれが自分の拠り所になるからだ。
 ミスチルの新曲はたった2分足らずの(これ2分15秒あるけれども冒頭23秒が無音です)ショートバージョンなのにちゃんとサビまで含まれてておおよその全体像はつかめるし、そこにミスチルらしさがたっぷりと詰まっている。これほどにミスチルらしい楽曲ならば、もはや……
 
  (レビュアー:大島栄二)  

 
『himawari』
 ロボット、残影、生老病死、災害、災禍、模造性、ディストピア…あまたのモティーフが並べられるこのMV。リリカルで獰猛で、長いキャリアを含めた上で胸を打つミスチル節、ダイナミックなロッカバラッドのグルーヴに身を任せていると、自然と「どうにかなる」と思えてくる。自然の状態が「どうにもならない」のに。冬に向日葵を愛でる、愛しき人を抱きしめるときに何を思ったかなんて後でいいくらいに ……
 
  (レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))  

 
『足音 〜 Be Strong』
 変わらないな。彼らは昔とほとんど変わらない。久しぶりに会った友人に「お、変わらないな昔と」などと声を掛け合うことはあるが、そういう時、本音では結構老けたなと思っていることがほとんどだ。しかし、ミスチルは変わらない。体調管理と体型維持には相当神経を使っているのだろうなと思うが、それはともかく。彼らのことを今の若い人たちはどう思っているのだろうか。若い頃と変わらないなといいつつも、10代の人間にはやはりオッサンと映るのかもしれないし……
 
  (レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))