EVERLONG
 
『透明になってく』
 透明になってくというタイトルが興味深い。歌詞を聴いていると、むしろ逆で子供の頃のようなピュアな心が徐々に濁っていく過程を描いているように思えるから。心が濁っていって、本当に濁っても大丈夫な人は単なる悪人になっていくし、単なる悪人になってしまえば濁った世界に生きていたって何の問題もなく平気でいられる。しかし心が濁っていって、濁っていくことを避けようもないのだけれど、自分の心が濁っていくことに慣れきることが出来ない場合……
 
  (レビュアー:大島栄二)  

 
『オレンジ』
 メロディックパンクというジャンルはなんで存在するのだろうとずっと思ってて、おいおい音楽業界人がそんなこと言ってて大丈夫かと心配されそうなのでずっと黙ってますが、こういう音楽を聴くたびにやっぱり想いがこみ上げて口まで出かかるので、たまにはうっかり言葉になって公になってしまうのです。そもそものパンクロックの源流がメロディよりも過激な勢い重視であるべきだという先入観というか偏見というか、ステージ上で楽器を破壊してツバを飛ばして……
 
  (レビュアー:大島栄二)