黒沢健一『So What?』 Next Plus Song藤原さくら『Goodbye』
Kalan Ya Heidi
『メープルのマーブル』
 チャーミングな声の女性シンガー2人をフィーチャーした流動的なポップスユニットとして活動しているグループの作品。複数人存在しているソングライターチームの、ベースとなっているセンスが共通して、ポップスへの深い愛情と理解に溢れていて、曲が鳴っている数分間を至福の理想郷への旅に連れて行ってくれる。特別奇をてらうようなテクニックを見せるわけではない、どちらかといえばシンプルでミニマルな甘いメロディと、それを華やいだものにするアイデアに満ちたアレンジは、自身の音楽をとても大事に慈しみ、そして音楽そのもの、ポップスそのものへの畏怖と尊敬がにじみ出ていて、スピーカーの前のこちらも一音たりとも聴き逃せない至福の緊張感と興奮をもって対峙させられてしまう。あわてんぼうな人には、いわゆる脱力系とかほのぼのと評される音楽かもしれませんが、とんでもない。もう一度よく聴いてみたらその奥には魔術的な何かが潜んでいることに気が付くでしょう。ポップスのマジックは今でも生きているってことですね。このグループに出会って改めて感じました。
(2014.3.24) (レビュアー:松尾宗能 for Parks Records)
 


   
         
 


 
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