菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール『大天使のように』 Next Plus Songポスポス大谷『小さな大予言』

フジロッ久(仮)
『あそぼう』

LINEで送る
 軽やかな鍵盤の響きが曲の全編を通して鳴り続け、泥臭い歌声も歌に込められた強い意思もすべてが音楽に昇華しているような印象を持ちます。ビデオの中に散りばめられる時事的な映像は何を意味しているのでしょうか。社会はどんどん複雑になり、問題は積み上げられてもはや個人が手をつけることなど不可能なレベルに達していて、じゃあどうすればいいんだって困窮の中で嘆くことさえ許されない現代に、ただひとつの抵抗は遊ぶということなんじゃないかって、1リスナーとして感じます。出来るだけ軽やかに、出来るだけ楽しげに。そうしているうちにきっと仲間が集まってきて、僕らの未来は1ページずつでしかないけれども確実にひらかれていくんじゃないかって。そういう希望に満ちた、未来に向かった現代の音楽だっていう気がするんです。
(2014.4.12) (レビュアー:大島栄二)
 


   
         
 


 
 このレビューは、公開されている音源や映像を当サイトが独自に視聴し作成しているものです。アーチストの確認を受けているものではありませんので、予めご了承ください。万一アーチスト本人がご覧になり、表現などについて問題があると思われる場合は、当サイトインフォメーション宛てにメールをいただければ、修正及び削除など対応いたします。