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爆風スランプ
『大きな玉ねぎの下で』

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 昔の映像を見ていると「あああ、なんでこれ好きだったんだろう、どこが良かったんだろう」とつくづく昔の自分を罵りたくなることが時々あります。爆風スランプの名曲といわれたこの歌も今ライブ映像見ると歌下手だなと思わずにいられないです。ホントなんで好きだったんだろう、でも俺だけじゃないよな武道館一杯になってるしなあ、あのチケットも結構取るの大変だったんだよなあって、行ってるのかここに! いや、行ってるんですけど、何か? 爆風スランプは変な歌をいっぱい歌ってて、「せたがやたがやせ」とか「無理だ!!」とか良い曲(?)たくさんあったんだよなあって、やっぱり好きなんじゃんか今も…。これは想像というか妄想でしかないですが、事務所が同じアミューズの先輩サザンが「勝手にシンドバッド」でデビューして、変な歌を歌うバンドという印象がついたのに3曲目で「いとしのエリー」をヒットさせてファンの心をガッチリとつかんだ路線に味をしめた事務所が画策して、変態バンド爆風スランプも名バラードでファンの心をがっちりつかませようという戦略だったのではないでしょうか。で、この曲がそれだったのではないでしょうか。まあその戦略はある程度当たってただの変態学生バンドが武道館を満席に。今でこそ武道館って割と普通にライブやってますけど、当時は武道館といえば成功の証、とても高いハードルだったわけです。ただ、サザンと決定的に違っていたのは、やはり根っこのところから彼らは変態バンドだったということ。その後「RUNNER」みたいなメガヒットを生み出しますが、彼らがやりたかったのはそういうのじゃなかったんじゃないだろうと今も思います。そのマジメ路線の最初のきっかけとして、結果的にこの曲は道を踏み外していく象徴のような気がします。デビュー○○周年とかで再結成するバンドもたくさんいるけれど、おそらく、あの当時のロックバンドで再結成の可能性が一番低いバンドなのではないかなあと思われます。ただし、サンプラザ中野くんが今もアミューズ所属なので、まったく可能性がゼロということではありませんが、再結成しても武道館を再び一杯にすることは難しいでしょう。そしてその時こそ、ガラガラの武道館でこの曲を歌うという本来の目的を達成できるのではないでしょうか。ええ、僕は行きませんよ。行きませんとも。
(2016.8.20) (レビュアー:大島栄二)
 


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