Age Factory『Yellow』 Next Plus Song柴咲コウ『かたちあるもの』

Softly
『あなたのことを想って指先でなぞる文字は』

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 あざといなあ。このささやくようなつぶやくような歌い方。それに、メロディラインが普通の人の心にある切なさの部分にダイレクトに届くような作りになっていて、巧みだなあと思う。サビのメロディとアレンジは綾瀬はるかが主演した旧いドラマ「世界の中心で、愛をさけぶ」のエンディングテーマを彷彿とさせる。柴咲コウの歌った『かたちあるもの』もよく出来ていたなあ。でもそれはプロ中のプロが作ったもので、それを10代の女性2人組がいとも簡単に作っているのはそれだけですごい。いや、世界的にも10代が活躍するのは特別珍しいことではないのかもしれないが、だからといって彼女たちの創作の評価を下げる理由になどはならない。デビューに際してタイアップがものすごく決まっているということにも大人の力を背景に感じたりもするが、じゃあ大人が動けば何だってタイアップが決まるのかというとそんなこともなく、やはり本人たちの作品力が重要だし、ある部分では大人にいろいろなことを委ねるということだって、自分たちに自信が無ければできることではないよ。そういういろいろなところも総合して、この曲はとてもいい。感情を揺さぶる力があると素直に思う。オッサンだから柴咲コウの10年以上前の曲と比較してみたりするけれど、歌詞にあるようなLINEに既読が付かないことで気持ちが動揺するというような若い世代には「は、柴咲って誰?」ということだろう。10代は10代による今の音楽が出てくることで活性化するのであって、だからこういうニューフェイスがどんどん出てきて活躍してください。
(2016.10.7) (レビュアー:大島栄二)
 


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