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Split end
『ロストシー』

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 サビのフレーズが繰り返し繰り返し。繰り返されることでイメージが膨らみつつ同時に固定する。この曲がヒットするかどうかは別としても、ヒットするには欠かせない要素をちゃんと持っているなあと感じる。歌には意味を込めることは出来るが、じゃあ意味が必須かというとそうでもなくて、この曲では歌の意味よりも言葉の響きの印象の方に圧倒的に重点が置かれているようで、それがリズムとリフレインによって強調され、具現化している。だから聴いていてとても心地良く、後追いで歌詞を読んでみるとああなるほどそういうことかと納得はするものの、別にそれがなくったってイイよなと思う。それは言葉や意味がダメだとか要らないということではまったくなくて、言葉がそこに配置されることで曲の響きが相乗的に高まっている。こういう音楽的な音楽に出会うと、なんか嬉しくなる。それはそうと、HPなどには「奈良発エモーショナルロックバンド」と書いてあって、ええっ、エモーショナルロックってこんなんだったっけと「?」が連発してしまうのだが、ジャンルというのは音楽のほんの一側面を切り取る効能しかないものであって、この曲をエモと感じるのか感じないのかも人それぞれだし、そもそもエモの定義も実はかなり曖昧なものでしかないので、彼女たちが自分たちのことをエモだと言うのであればやはりこれこそエモなのだろう。他の曲はザ・エモなのかもしれないし、気になった人はライブ行ったりCD買ったりして、このバンドがエモの王道を行くのかそうではないのかを確認してみるのもいいと思います。
(2016.10.24) (レビュアー:大島栄二)
 


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