Su凸ko D凹koi『店長、私バイト辞めます。』 Next Plus SongGreen Day『Still Breathing』

HONDENA
『願っても願っても。』

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 音楽に流行りはあるのかと聞かれれば、そりゃああるよと答えます。しかしよく考えてみればミュージシャンがそのアイデンティティを強く打ち出そうとすればするほど他のミュージシャンによる音楽とは違ったものが生まれるはずで、だったら流行りっていう現象の元に多くのミュージシャンが生み出す音楽に共通性が出てくるのはいったい何なんだろうと時々思うのです。その時代の空気というか雰囲気というか、そういうものを反映しているのかもしれないし、その時々に楽器などの進化があればそれも音に入り込んでくる。聴く人の多くが速いビートを求めていればそういう音楽を奏でている方がより支持を受けてシーンを席巻する。その結果が流行りというものにつながってくるのでしょう。しかしそういう流行りとはまったく違った音楽を作って表現している人たちもいる。それはその時代にはシーンの中央に躍り出ることは困難かもしれないけれど、10年経って20年経った時に聴いても、時代性とは無関係であるが故に、流行りのまっただ中で踊っていた音楽が古さを帯びるのとは対照的に、いつまでも色褪せない価値を保ち続ける可能性があるように思います。僕自身が20年前に買ったCDの多くが今の時点で色褪せ、そして一部の古いCDがいまだに聴き続けられるものとして残っているのを実感すればなおさら。HONDENAというバンドのこの曲が彼らの音楽のすべてだと言い切る自信はまったく無いけれど、少なくともこの曲を聴いて、僕はとても心地良い何かを感じます。こういう声が好きなのは確かだけれども、この曲にある、時代を超えた普遍的な心地良さが沁みるのだと思います。3年ちょっと前の動画だけれども、古さなんてまったく感じないし、もし30年前の曲だといわれても特に疑問は感じないのかもしれません。
(2017.2.17) (レビュアー:大島栄二)
 


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