H△G『桜流星群』 Next Plus SongCHROMATICS『TIME RIDER』

BRADIO
『O・TE・A・GE・DA!』

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 BRADIOのボーカルってこんな顔だっけ、なんか太ったりしたかと思ったMVの冒頭、実は宙づりで逆さになってたのね。重力でほっぺたなどの肉がいつもとは違うところに移動してて表情が違ってたということで、次のシーンに移って見知った顔に戻ってホッとしました。
 ファンク系のサウンドのバンドはもうそのファンクサウンドを奏でてくれるだけでステキと思ってしまうのですけど、それだけじゃやっぱりマンネリになるし、バンドとしての売りを押し出していくには歌詞だったりMVの面白さで個性を発揮しようということになるのだろう。ただしそれは往々にしてエスカレートしてしまい、元々やりたかった音楽的な何かが置き去りになってしまうことになる。しかし今のところBRADIOはそんなことまったくなくて、むしろ2年前のレビューでも触れたように彼ら自身はそもそもバンドというよりも「エンターテイナー集団」なのであって、その本来の姿を磨きまくっている様子でなによりだし、今後がますます期待できる集団なんだなあ。
 MVの中では「OTEAGE(お手上げ)」というボタンを押すことで困難な状況が一旦リセットされていく展開なのだが、歌詞の中では「背中の届かないやる気スイッチ」と歌われてて、そのタイミングでOTEAGEボタンが背中についていて必死で押そうとしている。だから歌詞とMVの演出は少々違っているとみるのが正しいように思う。歌詞の主人公はそこそこやる気で、頑張ってみるもののなかなかうまくいかなくて、それでも彼女の笑顔があればよしとするかという姿勢で、一方MVではお手上げな状況ではOTEAGEボタンをあっさり通す。個人的には、MV的にたいして頑張りもせずにお手上げの時にはOTEAGEボタン押したいし、行き詰まったら軽やかに逃げるような人になりたい。このOTEAGEボタン欲しい。たとえ状況が変わらなく(当たり前だけど)ても、辛い状況の時にはこのボタン押したい。BRADIOには令和の無責任男という称号を差し上げるので、全世界の行き詰まってる人たちの光として頑張ってもらいたいものです。
(2019.5.14) (レビュアー:大島栄二)
 


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