Radiohead
 
『Man Of War』
 レディオヘッドの世界中での“不失者”の行方を描く筆致はMVのなかで特に発揮されるが、この1997年から20年を迎えての彼らにとって、ファンにとって貴重な曲もおさめられた『OK COMPUTER OKNOTOK 1997 2017』からカットされる曲のひとつ「Man Of War」は90年代後半のどこか享楽性と反比例してのダウナーな懐かしい香りと、彼らのあのときのギスギスさと神経症気味に自分たちを追い込んでいた空気感を継承させながら、「No Surprises」にある種……
 
  (レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))  

 
『Daydreaming』
 しかし、このInstagramやTwitterなどのSNSを使って、2016年の温度にどうにも優しいアルバムを急遽、ドロップした彼らの嗅覚はやはり「正しい」と思う。「正しい」というのは真っ当にクレイジーだという意味で。
 小刻みのストリングス、難民への示唆を含んだ歌詞、リードの「Burn The Witch」、続けざまのポール・トーマス・アンダーソンのディレクティングの「Daydreaming」の不失観。そのまま、『A Moon Shaped Pool』というアルバムへの……
 
  (レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))