amazarashi
 
『つじつま合わせに生まれた僕等』
 突き刺さる言葉と突き刺さらない言葉には何の違いがあるのだろうか。amazarashiの言葉はデビュー当初から際立っていて、最初に聴いたときから詞を書く秋田ひろむの意志が明確に現れていた。『無題』という無名の画家のストーリーを描いた歌はストーリーだった。最初に聴いた時は衝撃的だった。それはラブストーリーなのか、それとも人生そのものなのか、人間そのものなのか。
 秋田ひろむの2012年のインタビューでは初の渋谷公会堂ライブの感想を……
 
  (レビュアー:大島栄二)  

 
『性善説』
 この世には人を信じて騙されるか、人を疑い拒絶して生きるかしか選択肢が無いとしたら、僕は自分の子供にどのような生き方を教えればいいのだろうかと悩みます。価値観とは結局母親のそれに出発点があり、時代によってそれが通用しないことを知ったとき、人はどのように対応すればいいのでしょうか。amazarashiの歌はいつも虚飾の夢を排除した現実を直視し、絶望の中の希望を探しているようで、ああ、人生とは難しいものだなあと教えられます……
 
  (レビュアー:大島栄二)