パスピエ『チャイナタウン』 Next Plus Song最終少女ひかさ『商業音楽』
ユームラウト
『誰かのためのラブソング』
 東京のちょっと西側からポップソングを届けてくれるユームラウト。彼らのことを僕は「ダークなオザケン」と銘名しました。バブル期にシーンに現れ100万枚が普通の時代に活躍したソングライターが作るポップと、閉塞だとか失われた20年だとか言われる時代に歌など作っているソングライターのポップが同じであるわけもなく、だから必然的に似ても似つかない音楽が育っているのですが、ユームラウトの世界もやはり文学的で、シニカルで、そして今風なのだと思います。ライブ会場で売られている自主盤に収録されたトラックではもっと内的で、心象風景を描くように響くこの曲が、ライブでは客席と一体となりまるでお祭りのよう。でも底抜けに明るいお祭りになりきれないのは、やはりこの曲が持っているダークな性格の故でしょうか。ひとりで部屋で聴いて欲しいバンドです。正式なCDリリースが待たれるところです。
(2014.3.31) (レビュアー:大島栄二)
 


   
         
 


 
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