浅川マキ『夜が明けたら』 Next Plus Songぽわん『サイダーの泡、恋模様』

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『Ordering AZ』

 AからZまでの言葉を並べて歌にした、ある意味言葉遊びのような作品。こういうと制約のない表現に較べると無理矢理なところがあるんじゃないかと邪推もできようが、虚心に耳を傾けるとそんな批判がまったく当たらない優れたクオリティだということがよくわかる。日本には575の俳句という制約だらけの美しい表現があるし、中国にも律詩のような制約下の表現手法がある。音楽だって12の音階を並べるという決まりのもとに豊かな表現が実現するものだし、言葉という枠があるから頭の中の発想を具体化し伝達することができる。つまり、枠やルールが制約を作るのだが、その枠やルールによって人は自由を獲得するということも言えるわけで、こういう言葉遊びで設定されたルールに従うことで逆に自由さを得て、美しさを実現出来ている曲だと感じる。秀作。
(2014.12.17) (レビュアー:大島栄二)
 


   
         
 


 
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