夜ハ短シ『今日も生きるのだ』 Next Plus Song川本真琴 and 幽霊『first flight night』

前田和亮
『僕は君に恋をする』

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 なんだよそんなに想っているんだったら好きなんだったら言っちゃえよ伝えちゃえよ告っちゃえよと思うが、恋をするなんていうのはその気持ちを伝えられないというのが実際のところで、それを否定してしまったらほとんどのラブソングも恋愛小説も成立はしないのだろう。この曲のメロディは実に秀逸だし展開も豊かだし、数回聴いたら頭に定着してしまう。冒頭に書いたようなもどかしさは僕の本心だし、だから「なんだよこの小心者め!」という気持ちもある。というよりもこの歌への一番大きな感情だ。しかし、聴いてしまうと惹かれてしまう。レビューを書こうと何度も聴いているうちにどんどん好きになっていく。あれ、これって恋? うん、そう、僕はこの曲に恋をしてしまったのかもしれない。ラブソングにラブしてしまうという、劇中劇のような不思議な想い。全面的に欠点の無い誰かへの気持ちはファン的な憧れでしかなく、いくつも欠点があるのに好きになる、惹かれていくというのが恋だとすれば、やはりこれは恋なのだろう。若者の恋とちょっと違うのは、もういい加減大人だから、僕ははっきりと言っちゃうということだ。この歌が好きだ〜〜! あー、スッキリした。
(2015.8.14) (レビュアー:大島栄二)
 


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