MOSHIMO『猫かぶる』【猫型さんは猫であり続けられる能力者ですよ】
猫かぶることにした。かなり偉いお方に「あなた天才肌だから、他の人と同じ枠にはめようとは考えてない」と著しく絶大な高い評価を受けたので、チャンスだと思い定時で帰るに徹しました。あと、つらい飲み会は不参加、太鼓持ち拒否。忠犬型を強いられる ...
ハッピーエンド『恋』【やがてくる未来をリスナーもついつい想像してみたりする気になる】
バンドマンが白の背景をバックに演奏をするMV。だがそこは白い壁紙の白いフローリングの部屋で、部屋の角や床との境目がはっきりと見える。プロの場合大きなスタジオを使ったりメチャ広い紙のロールをひろげて撮影したりするわけで、そういうやり方で ...
Babaganouj『Sorry』【ギターポップのいいところどり】
バブガニューシュと読む、オーストラリアの男女三人組のバンドらしい。調べてもこのくらいしかわからない。ただ、とにかく曲がすばらしい。ギターポップのいいところどり、といったような感じ。きらきら。きゅんきゅん。そんな表現をしたくなる軽やかで ...
RCサクセション『ヒッピーに捧ぐ』【お別れは本当に突然やってくるものだよなあ】
お別れは本当に突然やってくるものだよなあ。本当に突然に。この曲を初めて聴いた時にその意味なんてリアルに感じられるわけも無いのに、そうだよなあとなんとなく感じて、いざ本当にお別れが突然やってきた時に、彼が歌う「30分泣いた」という言葉の ...
トクマルシューゴ『Lift』【これが今の温度が醸す正解のひとつ】
「隙がない」とか「唸る」とかいうのではなく、「これが今の温度が醸す正解のひとつだ」という映像総合美術に出会うときがある。インスタレーションとして現代を照らしているのみならず、奇特に留まらない。振り返るに、ゴダールの『ワン・プラス・ワン ...
Split end『ロストシー』【リズムと響きに浸りたい、奈良発エモーショナル】
サビのフレーズが繰り返し繰り返し。繰り返されることでイメージが膨らみつつ同時に固定する。この曲がヒットするかどうかは別としても、ヒットするには欠かせない要素をちゃんと持っているなあと感じる。歌には意味を込めることは出来るが、じゃあ意味 ...
絶景クジラ『最新兵器』【中毒性ある精神的変態バンド】
なんか気になる。女子4人組のバンドでありつつ、特別美形なメンバーがいるわけでもない。なのでアイドルたちのカテゴリーとは完全に別モノ。バンドだから別に美形なメンバーは必要ないっしょといわれればまさにその通りで、サウンドで勝負できればそれ ...
ircle『光の向こうへ』【進化の果ての、ストレートなロック】
明るく前向きなロック、といえばいいのだろうか。投げる球種はストレートだけですというような印象で、ひねくれ加減だけで勝負するバンドが多い中、こういう曲には逆に好感が持てる。でも、いや待てよ、ircle(アークル)ってどちらかというとひね ...
日食なつこ『あのデパート』【デパートという「時代」のレクイエムとして】
扇情的な鍵盤を叩く日食なつこ。特別に打力があるということでもないのに底知れぬパワーを感じさせるその鍵盤の音、鍵盤力といってもいいのだろうか。その日食なつこの最新曲は彼女の地元で43年続いたデパートの閉店に捧げたバラード。名曲だ。淡々と ...
The Lemon Twigs『These Words』【やばい匂いがぷんぷんする新人が現れた!】
やばい新人が現れた。これは大注目! 彼らはダダリオ兄弟から成るグループだ。もう名前からしてかっこいい。なんかジャンプとかで敵役として出てきそう。曲は成熟したサイケポップが基調だ。単純に音からしてカラフルで楽しい。メロディもまたうつくし ...