2020年11月マンスリーランキング
2020年11月ランクイン動画再生リスト
1位:EVERLONG『透明になってく』
透明になってくというタイトルが興味深い。歌詞を聴いていると、むしろ逆で子供の頃のようなピュアな心が徐々に濁っていく過程を描いているように思えるから。心が濁っていって、本当に濁っても大丈夫な人は単なる悪人になっていくし、単なる悪人になってしまえば濁った世界に生きていたって何の問題もなく平気でいられる。しかし心が……
2位:Absolute area『遠くまで行く君に』
大切な人が去っていく。去っていくのではなくて遠くに行く。だからきっと帰ってくるのだ。そう思いたくともほとんどの場合、遠くに行く人は帰ってこない。共有していた時間や記憶は連続しているから共有なのであって、一旦途切れるともう記憶でしかなくなる……
3位:ナミオカコウタロウ『星を見にいこうぜ』
優しい歌。今の日本では鬱とか過労死とかがさほど珍しくなくなってきていて、それこそが異常なことのはずなのに日常になっていて恐い。なぜそんなことになっているのかというと、結局はマジメすぎるからなのだろう。子供の頃からあれをやらなきゃこれをやらなきゃと追い立てられ、24時間しかないのだからやれることなんて限られていて……
4位:GoodMoon『Contrast』
キレが良くてスタイリッシュ。HPのプロフィールには「確かな技術と経験に裏打ちされたテクニカルでソリッドな2本のギターアンサンブル」と書いてあって、うん、確かに技術に裏打ちされたテクニカルでソリッドだなあとそのまま頷いてしまう。テクニカルなギターといえば押尾コータローに代表され、その後押尾のフォロワーというか同じ路線の……
5位:カネヨリマサル『関係のない人』
大阪のガールズバンド、なんか良いね。このいい感じの力の抜け具合が。カネヨリマサルというバンド名は金より勝るという意味合いがあるのだろうし、だとしたら人生にとって何が大切なのかということを主張したいバンドなのだろうと思うし、この曲ももはや……
6位:urema『笑う』
その歌詞を書いている時の作者はどんな様子だろうと想像することがある。何故それを、何故その歌詞を。そしてどんな表情でどんな想いを託そうとしているのか。この曲はまさにそんなことを想像させる。聴けば聴くほど心がザワザワする。今の日本で、こんな状況が考えられるのだろうか。マシンガンには立っていられない。銃弾に倒れていく人の……
7位:西山小雨『僕らの時代』
とても明るくて心弾まされる。今の若者は明るい未来を見ることが難しく前向きなエネルギーを出すことが難しい時代に生きているといわれることが多い。たしかに経済の状況などを見る限り昭和の高度成長期や平成初期のバブル経済期にあったような雰囲気などはない。しかし、だからといって若者がすべて展望無い暮らしをしているのかというと……
8位:ザ・リーサルウェポンズ『熱血ティーチャー』
映画「名探偵ピカチュウ」の日本版予告編で流れた、麻倉未稀『HERO』を聴いて、ぼんやりと「この歌、実は日本語より英語歌詞の方がかなり多くて、もしも、全般に渡り日本語と英語ちゃんぽんだったなら、カラオケで唄う人は10倍くらいいたのではなかったか」とか考えていましたよ。その点、ザ・リーサルウェポンズの楽曲は、ネイティブな発音ながら……
9位:SHISHAMO『君の大事にしてるもの』
SHISHAMO怖えぇぇぇなあ。そこそこ、いや結構影響力あるバンドに成長しているSHISHAMOがこういう曲を歌っちゃったら、「そうだあいつの大事にしてるものを捨てちゃおう。それであいつがなんて言うかな」とか安易に考える女子が増えるのではないかと怖くなる。怖えぇぇよ、怖えぇぇ。歌詞で「面倒臭いこと聞いちゃって」と宣言してるとおり……
10位:THE PRISONER『喜びの歌』
防波堤でオペラ長の歌を歌う謎の男。そうかと思うと普通の人の普通の格好の男女が走り始める。するとさっきまで防波堤の上に立っていた謎の男も一緒に走り出す。曲が進むと「あれ?」と思う。サビが無いのだ。いや、違うなそれは。サビしか無いのだこの曲には。「生んでくれてありがとう」から始まる歌詞は「ありがとう」シリーズ……
次点:犬人間ニョンズ『君と本屋さん』
アホっぽくて好きだ。なんだこのバンド名は。ニョンズってなんなんだろう。疑問は尽きないけれど、結論としていえるのは全体からアホっぽさが滲み出てて、そしてキライじゃない。いや、むしろ好きだ。大好きだ。ロックが本来持っている、というよりもあるべき初期衝動のカタマリがここにあるようで泣ける。そして嬉しくなってくる……