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ましまろ『ガランとしてる』【長く追うことで理解できる、音楽の変化と、変化しなささ】

マーシーは好きかどうかという基準を超えて無視の出来ないギタリスト。目立つことを宿命づけられて、いや、ギタリストというものはそもそも目立ちたい人が始めるものだと思うのだけれども、ブルーハーツという否が応でも目立ってしまう場所でギターを弾き、以来ずっとヒロトの隣でギターを引き続けてきた、そんな彼の佇まいには目立つことを善しとしていないような何かを感じている。そんな彼が今年の始めに始めたというのがこのバンド、ましまろだ。ヒックスヴィルの2人と一緒にクロマニヨンズのマーシーが生み出すのはどんな音楽だろうと思っていたら、これ。自由だなあと思う。これまで何枚か出してきた彼のソロアルバムを聴いても判ることだが、マーシーの音楽というのはヒロトと完全にシンクロするものでもなくて、もちろん共通する部分も多くてもはや渾然一体とした状態ではあろうが、シンクロしないやわらかな何かとか、控えめな何かとか、そういうものがマーシーの音楽を個性的なものとして説明してくれるのではないだろうか。このバンドではそれがより明確に浮き彫りになっているように思う。ロッテンハッツ以来ずっと注目していたボーカリスト真城めぐみもいい味を出していて嬉しい。若い頃のパッションが年を重ねるにつれどう変化していくのかということも長年見ていることの楽しみのひとつだが、変化するようでいて実際はほとんど変化しないんだなということを知ることが出来るというのも、大きな楽しみのひとつだ。その発見はくじけそうになる自分の心を鼓舞することにもつながるし、だから、音楽は若い頃から絶え間なく聴き続ける意味があるんだと思う。もちろん、音楽にくじけて表現者であることを辞めていく人たちの方が圧倒的に多いわけで、しぶとくも残って笑顔で続けている人には、凡人にはなかなか真似の出来ない不撓不屈があることも知っておくべきだろうが。

(2015.11.21) (レビュアー:大島栄二)


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review, 大島栄二

Posted by musipl