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Hayley Kiyoko『Rich Youth』【私はゴーストじゃないのよと、揶揄する大人に対抗するための無根拠な勇気に幸あれ】

イントロからはいってくるギター(多分)のリフが心地良い。終始シンプルな音色構成でありながら豊かな表情を見せるサウンドに、よく考えられているなあと感心させられる。こういう音の感触って、80年代の日本のロックでよく聴いたような感触がある。いや、具体的にどの曲かといわれても答えられないのだけれど。でも未来が明るいようでいて全然先が見えない感じ。暗い中で光を灯そうとするような、膜に包まれたもがきのような感じ。トンネルがいつ終わるのかというような感じ。未来が明るいように感じているから強いという自信があるのだけれども、その根拠をどこに求めればいいのか判らずに模索していた、そんな頃のサウンド。それは単に時代背景的にバブル直前の当時の日本に特徴的だったのか、それとも若いというのはそういった悩みつつも思い惑う、そういう時期というだけなのか。この曲で彼女は若いということの価値、まったく新しいというだけで価値があると歌う。無から何かを生み出せるのだと繰り返す。それは何の根拠も無いと揶揄されるかもしれないが、若い時はそういう根拠のない自信で武装しなければ一歩も進むことは出来ないものだし、そういう自信を全面に押し出して表現をするということの力強さ、そして勇気が素晴らしい。私はゴーストじゃないのよ、バカじゃないのと、いつの時代も揶揄する大人に対抗するための、無根拠な勇気に幸あれ。

(2016.7.5) (レビュアー:大島栄二)


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review, 大島栄二

Posted by musipl