<!-- グーグルアナリスティック用のタグ -->

RCサクセション『ヒッピーに捧ぐ』【お別れは本当に突然やってくるものだよなあ】

お別れは本当に突然やってくるものだよなあ。本当に突然に。この曲を初めて聴いた時にその意味なんてリアルに感じられるわけも無いのに、そうだよなあとなんとなく感じて、いざ本当にお別れが突然やってきた時に、彼が歌う「30分泣いた」という言葉の、時間を区切った悲しみという表現の凄みに恐れ入る。涙をふいて電車に乗り込んだ。本当にそうだ。日常は構わずに続いていくし、続いていくのが残された側のリアルだと思う。考えるに、音楽や詩、芸術全般の効能というものは、本当に体験しないと解らないはずのリアルを何となく感じさせてくれるところにあって、そのなんちゃって体験の積み重ねが、いざ本当の悲しみや辛さや喜びにぶち当たった時のサスペンションを僕らの精神に構築する。それがあればあるほど、何が起きたって大丈夫という強さを獲得できるのではないかと思うのだ。音楽のことをたいして聴いてこなかったそいつが、音楽の仕事をしてみたところで音楽の効能を体得するわけでもなく、あっけなく去っていくことになってしまったという個人的体験を経て、改めて音楽は大事だよなあと確信する。清志郎のこの若い頃の表情を見てしまうと、晩年のむくんだような顔つきとの違いに驚くし、若い頃の何かが永遠に閉じ込められるということにも多少の意味はあるのだろうかとか思うけれども、じゃあ歳をとって歌ってはいけないのかというとそんなことはもちろん無く。ブルーデイホーンズの音は切なくて良いよなあとか思っちゃう。名曲はいつまでも死ぬことなく。聴き続けることで僕らの中で生き続けるよなあ。

(2016.10.26) (レビュアー:大島栄二)


ARTIST INFOMATION →


RCサクセション, review, 大島栄二

Posted by musipl