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sonobe nobukazu『きみもさよなら』【きっとまた逢えるさと声をかけるというおまじない】

さよならと人を送り出すとき、きっとまた逢えるさと声をかける。それは願望でもあり、希望でもあり、同時に呪いなのだろう。呪いというとおどろおどろしい印象があるが、だったら呪文、いやおまじないと言い換えれば良いのだろうか。おまじないは迷信に過ぎず、そんなものに科学的な裏付けがあるのかというとまったく無くて、だからいくらチチンプイプイやテクマクマヤコンなどと言われたところで、効果のほどはまったく保証されない。そんなことは誰だって100も承知だ。良い子にしてたらサンタが来るなんて誰が信じているんだろうか。しかし、そんなおまじないがもたらしてくれる効果がひとつあるとすれば、それは未来を信じる力だろう。未来なんてものは決まっているわけもなく、だから夢や希望を持つことが出来るわけだけれども、夢や希望を持てるということは同時に不安を覚えるということと同義で、人は常に希望と不安の狭間で心を揺らしている。だからこその、おまじないなのだろう。別れる時に「また逢おう」という。英語なら「See you again」だ。また逢えると思うから、気軽にさようならと手を振ることもできる。また逢える保証なんてどこにもないということを心の片隅で理解していながらも。

(2016.12.27) (レビュアー:大島栄二)


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review, 大島栄二

Posted by musipl