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ドブ色バレッタ『彼女じゃなくていい』【素直にこれを認められない。なぜだろう、頭が古いのか??】

「僕を養ってくれ!」と連呼する楽曲。久々に、キテるMVに遭遇した気分。これに「なんだこの男は」と批判的な気分になるのってどうなんだろうか。男が女を養うべきというのが従来からあった男尊女卑的な価値観で、それを否定する立場であるのなら、男が「僕を養ってくれ」と堂々と主張するのは別に悪くないじゃんと思うべきなのだろう。なのに、なんか違和感。素直にこれを認めて「自分は進歩的でリベラルだから」とは思えない。なぜだろう、頭が古いのか??

時代の流れからすると男が稼いで女が家庭を守るというのが主流だったのがほぼ終わり、男女が共働きするのが普通ということになってきている。それでも女性の仕事はパートや非正規ということも多く、それは子育ては母親がするものだろうという無言の圧力があるからで、男女が同じような待遇で働き、家庭によっては女性がフルタイム正社員として働いて男性が家で家事というケースが当たり前になるというのは、まだまだ先のことだろう。

ただ、そういった男女同権とかリベラルとかいう話とは少し次元が違って、この曲に感じる違和感というのは、この曲の主人公の思考がダメ人間だからなのだろう。朝仕事に出かける彼女を「全力でお見送り」して、午後から出勤するというその先が、どうやらパチスロで、彼女が稼いだ生活費をパチスロですってしまっても悪びれること無く「オレに賭けさせてくれ」とシャウトする。やっぱこれダメでしょ。

それでも、そんなダメ男っぷりをテンション高く明るくハッピーな雰囲気で快活に歌う。そして全力で否定したいダメ男のことを「違和感」くらいに薄めてしまう、楽曲の力ってすごい。また、養ってくれと歌っているボーカルの顔がイケメンのホスト系とかじゃないのもイイ。「オレを養ってくれって、どの顔で言ってんの」とついつい思ってしまう。いや、ダメですけどね。容姿で判断するとかもっての他ですけどね。ジャニーズの人みたいなルックスの人がこれを歌ったら、ちょっとシャレにならん感じにもなると思うけれど、彼ならばシャレで済ませられる(多分)。そういうのが、違和感程度で済ませてる大きな一因なのだろう。

バンド名も「ドブ色バレッタ」って、なんかもの凄い。彼らの他の曲も聴いてみたい気もするけれど、聴いてみたらハマってしまいそうでもあり、なかなか他の動画をクリックする勇気が出てこない、禁断のバンドな気がしてきた。

(2020.10.13) (レビュアー:大島栄二)


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review, 大島栄二

Posted by musipl