<!-- グーグルアナリスティック用のタグ -->

EMIRI『oyasumi』【それはそれでバンドの真実に近づけたような気もしてくる】

聴いていて、とらえどころのない安心感を感じてる。どう言葉にすればいいのか難しい、というかほぼ不可能だと思うんだけれど、音楽によって心が安定していくのが実感できる。けっして静かなサウンドということでもなくて、だから一般に癒し系といわれるような音楽とはまったく違う。それぞれの楽器の音はそれなりにインパクトがあって、ボーカルもそこそこシャウトしてるのに、全体的な印象はとても穏やかで、誰もいない高原でひとり夜を迎えるような、気を散らすようなものが何も無いような光景を思い浮かべる。MVでは静かな海なんだけれど。どんなバンドなのかをチェックしようとしても公式サイトは無いようだし、Twitterとインスタのアカウントだけだ彼らとつながる場で、これまでの活動歴など知る由もない。公式サイトを作らないというバンドは最近少なくなくて、ああ、今どきのバンドだなあと思う。公式サイトもないしプロフィールもよくわからないのを、そんなにアピールするつもりがないのかなと考えるのはもしかすると既に古くて、ほとんどの人はSNSしか見てないし、公式サイトなんて誰が見とるんやと言われれば、確かにそうかもしれない。大人気になってきてライブのチケットが瞬殺で売り切れてなかなか買えないみたいになってくれば、交通整理する意味でも公式サイトあった方が良いけど、そうじゃなければ直近のライブやMVの情報をSNSで伝えられればもうそれでOKだし効率的、なのかもしれない。どんなバンドなのかを知りたければ、SNSで最近のプライベートを垣間見たり、YouTubeのチャンネルで過去動画を観ればいいのであって、バンドヒストリーよりは音楽や演奏に触れる方が、よほどそのバンドの真相に迫れると言われれば、確かにそんな気もしてくる。彼らのYouTubeチャンネルには先月末のライブの様子が数日前にアップされてて、ミッドテンポよりもスローなその曲のライブ演奏が、カメラの状態のせいなのか不安定に揺れていて、観てて酔いそうだけれど、それはそれでバンドの真実に近づけたような気もしてくる。

(2021.2.4) (レビュアー:大島栄二)


ARTIST INFOMATION →


review, 大島栄二

Posted by musipl