Predawn『Suddenly』 Next Plus SongAZUMA HITOMI『破壊者アート』
小谷美紗子
『火の川』
 瞬時のライヴ・パフォーマンスをパッケージングした「一回性」には、反復的な永劫性もふと孕む。小谷美沙子というアーティスト名を知っていたとしても、この「火の川」でのダイナミクスと、鬼気迫る叙情性には新旧ファン関係なく響き渡るだろう、人間そのものが持つ業を音楽に接続した際に生まれてくる得も言われぬ何かを感じる。比するに相応しくなくとも、Coccoでもなく、鬼束ちひろでもない、独自のキャリアを歩んできた孤高のフィメール・アーティストの小谷美沙子の情念がピアノと声のみで、十二分に伝わってくる。筆者が、このMusipl.というサイトにレビュワーとして、また、多角的に長尺記事を書かせて戴く身になったのは蓋然もあるが、必然的役割もあり、それはこのサイトでは基本はまだ名も知れないアーティストを紹介してゆくという編集長である大島の確固たる意思が刻印されながらも、無意味な大文字や冗長な神話性でナラティヴ化する音楽を、そういった重力や商業化から切り離して、そのまま「音楽」としてフラットに届けられたらどうか、という意味も包含しているとも思っている。その中で、個人的には京都の小さな総合娯楽施設である新風館でのこのライヴ映像、曲、そこから波紋上に広がるものをピックしたいと思った。
(2014.3.18) (レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))
 


   
         
 


 
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