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jam today
『ラムネの泡』

 終末性への意識、その反動的に頼りなげな現実への想いを託す音楽が増えているのは別に悪いとは思わない。こういった日本の瀬で寧ろ「頑張っていこう。」、「夢は叶うよ。」というストレートでインフレ化した言葉は無化・解体されてしまいがちになるからでもある。そうすると、昨今、新進のアーティストのMVでのモティーフによく見受けられる森の中やフォークロアを孕んだ要素の下、浮遊感、サイケデリアの中で自己の残像を追尾した方が“セレンディピティ”が生まれる可能性が高いともいえ、現象ではなく、能力として不確か音を捉えてゆく偶察力をこのjam todayというバンドにも感じる。オフィシャルHPの“ひとを揺らそうとライブを重ね、偏ることなくその日必要な音楽をつくることを目指す。”という言にも興味を魅かれつつ、人を“踊らせる”訳ではなく、しかし、ファースト・ミニ・アルバムは『ibiza hippie』というのも面白いセンスを持ったバンドだなと思う。
(2014.6.13) (レビュアー:松浦 達(まつうら さとる))
 


   
         
 


 
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