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work from tomorrow
『夜明けの花』

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 サビのフレーズが頭から離れない。作曲の展開パターンとしてAメロ→Bメロ→サビというのは基本中の基本なのだろうが、昨今はそういう基本などすっ飛ばしてんじゃないのと思われる曲がとても多くて、またそういう展開に沿ってはいるもののその過程過程できちんと気持ちを盛り上げていっていない曲も多くて、だからこういうサビのところで感情のピークが来るような仕上がりの曲に出会うとちょっと嬉しくなる。そして淡々とその展開をパフォーマンスしつつも、歌が、きちんと盛上がっていくための手順を踏んでいるようで興味深い。Bメロの2巡め(1:22辺り)の「でも」が唸ってる。Bメロに入ってそれまでとは違うテンションでの歌唱に移ったなと思っていたところでこの唸り。サビパートを迎えるにふさわしいテンションのステップアップだ。これだけじゃなくて曲の全展開に於いて感情の起伏を意図的に演出しているかのような歌だ。演奏も特に出しゃばることもなく、それでいて各所にソロパートのようなフレーズを入れこんできていて、なんか自由自在なパフォーマンスだなあと感心する。楽曲自身のメロディが秀逸なのはいうまでもないけれど、サビのフレーズが頭から離れないのは、メロディを有効に活用するためのパフォーマンス上の工夫の故なのだろう。京都のバンドでまだ動画の再生回数もさほど多くないようだけれども、こういうバンドの秀逸なところが、全国の人に伝わっていけばいいと思う。
(2017.6.8) (レビュアー:大島栄二)
 


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