趙昌徳『シンプル』 Next Plus Songふぇのたす『ありがたす』

ヒラオコジョー・ザ・グループサウンズ
『太陽になりたくて』

LINEで送る
 イントロからグループサウンズだなと思わせる。このグループサウンズ的な音というのは一体何だろう。やはりこのギターの響きなのだろう。加山雄三が歌いはじめるのではないかと思っちゃうようなこのギターの響き。細かなフレーズなどもグループサウンズで聴いたことあるぞを思ってしまうのだが、ではグループサウンズというのは単一な音楽だったのかというとそうでもなく、幅広く聴けば、いやそこまで聴かなくとも多様な音楽性がそこに存在していたことはわかる。しかし、それでもグループサウンズ的な音や響きというのは確かに存在する。バンド名にグループサウンズという文字が入った彼らの奏でる音にはそういう響きがふんだんに散りばめられていて、ああ、音にこだわりを持ったミュージシャンたちなのだなと嬉しくなる。もちろんグループサウンズをリアルタイムで経験した人たちからすれば「?」というものなのかもしれないが、ミュージシャンというのは本来懐古で模倣復元する人たちではなく、新しい表現を生む人たちのことであり、ここでもグループサウンズというもののエッセンスを取り入れながら、2010年代の音楽をクリエイトしているのであって、だからグループサウンズなんて歴史上の記述に過ぎないという現代の若者に、なんか懐かしくて新しい音楽として楽しんでもらうのが良いのではないだろうかと正直思う。
(2015.5.8) (レビュアー:大島栄二)
 


  ARTIST INFOMATION →
         
 


 
 このレビューは、公開されている音源や映像を当サイトが独自に視聴し作成しているものです。アーチストの確認を受けているものではありませんので、予めご了承ください。万一アーチスト本人がご覧になり、表現などについて問題があると思われる場合は、当サイトインフォメーション宛てにメールをいただければ、修正及び削除など対応いたします。