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『また明日こよう』

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 ポップソングというものを定義しようと思っても、あまりに広範囲すぎて的確な一言などはとても思い浮かばない。だが「この曲はポップなのか」と問われれば、多少の誤差はあったとしても大体の人がその是非を判定することは出来るだろう。札幌を中心に活動するこのバンドのこの曲はおそらく誰が考えてもポップ中のポップ、キングオブポップと言って間違いない。声の出し方も楽器の鳴らし方も特に気負ったところが無く、等身大の表現がそのままポップソングになって聴く者の心を掻き立てる。あまりにポップ故にじゃあどう良いのかを問われると言葉にし難い。それはポップとは何かということへの明確な答えがないのと似て、良いってことを良いという言葉でしか伝えられないもどかしさを感じてしまう。だがそれがポップというものの正体なのではないだろうかと、自分の無能力を棚に上げて断言してしまおう。個人的には1分16秒から数秒のメロディにグッとくる。きっとどこかで聴いた曲と共通する何かなのだろうが、それが何だったのかは思い出せないし、思い出せないあの時の感情を的確に思い起こさせてくれるというのもまた、優れたポップソングに必須の条件なのかもしれない。とても良い。このレベルの曲を短期間に20曲書けるのであれば、それで一生食っていけるのではないかとさえ思う。
(2015.7.27) (レビュアー:大島栄二)
 


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