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サマーソニック2016の歩き方

  〜夢と魔法の国編〜 文=夜鍋太郎

【パンク勢も熱い!】

Weezerを筆頭にこの日はパンク勢も熱い。大雑把にくくってしまうが、激しい音楽で騒ぎたい人は、たっぷり楽しめるはずだ。

マウンテンステージのトリとなるThe Offspring(かつて彼らもヘッドライナーを飾ったことがあった!)をはじめとして、現在Weezerと一緒にツアー中のPanic! At The Disco(PATD)も出演する。懐かしい名前だなと思わないではないが、PATDは今年、全米で初のアルバムチャート1位を獲得と絶好調な状態。きっとその勢いに乗ったライブになるはずだ。

At The Drive-inも忘れてはならない。2012年の活動再開以降、紆余曲折ありつつも今年はツアーを行い、さらには新曲を作成中とのことで、本気度の高いライブにも期待したい。とにかく「空耳アワー」史上に残る「ど、ど、ど、ど、童貞ちゃうわ」の名作、「Sleepwalk Capsules」で盛り上がることは必然。これはオーディエンスと一緒に、空耳風にシャウトしたい。そんな熱い思いのこもったライブになること間違いなし。これでシャウトしないのって、スプラッシュマウンテンに乗ったのに、最後の滝のところを真顔で(あるいはお澄まし顔で)落ちるようなものではないだろうか。やっぱり大声で叫んでこそ、気持ちいい!

 

At The Drive-in「Sleepwalk Capsules」(空耳アワー)

 

レインボーステージではThird Eye Blindが楽しみだ。彼らにも「Semi-Charmed Life」というアンセムがある。最初からテンションマックスのこの曲。イントロのギターに合わせて観客と一斉にジャンプし、「Doo doo doo……」と口ずさむことさえできれば、極論だが、あとはもう何もいらない。そもそも年季の入った彼らならば、終始、ライブを盛り上げてくれるに違いない。安心しておすすめできるアクトの一つ。

 

Third Eye Blind「Semi-Charmed Life」

 

 問題なのが、The OffspringもAt The Drive-inもUnderworldとほぼ時間帯がかぶっていること。フェスでは仕方ないこととは言え、この辺の取捨選択は悩みどころだ。どのステージでも熱いライブが期待できるだけに、何を選んだとしても後悔せず、ひたすら楽しむことが肝要だと言えよう。プーさんでファストパスを使ってしまったため、結果、ビッグサンダーマウンテンで長蛇の列に並ぶことになったものの、そこで後悔しても仕方ない、それはもう納得して楽しむしかない、ということと同じようなものではないだろうか! ち、違うのか?



【マウンテンステージにこもるのか?】

 この日のマウンテンステージは見どころが多く、前述のThe OffspringやPATDもそうだが、何よりも楽しみなのがDigitalismだ。2000年代半ばのエレクトロブームをけん引した御三家の中でも、彼らの「Pogo」は最大のクラブアンセムとなった。十年近くが経っても尚、私は「Pogo」を聴きたくてたまらない。この曲でフロアが盛り上がるところを一緒に体験したい。また、今年発表した新作からの曲が屋内の巨大ステージでどのように映えるのか、その辺りも注目だ。

 

Digitalism「Pogo」

 

 また、20歳になったばかりというRat Boyも見ておきたい。弾けるようなひねくれポップがどんな風にライブで聴けるのか、それもとても楽しみにしている。彼の曲は、早口でたたみかけるような歌詞が、カラフルでポップなメロディに乗って展開していくのがとても気持ちよい。そんなジャンルレスな雑食性にわくわくさせられる。期待のニューカマーだ。



 

Rat Boy「Move」

 

 ほかに楽しみなのがCharlie Puth。Wiz Khalifaと歌う、映画ワイルドスピード最新作で流れた名曲「See You Again」が、彼一人で大丈夫なのか、ラップ部分がどう歌われるのか気になるところではある。そこをしっかり見届けるつもりだ。それ以外にも名曲が揃っているので、ゆったりとした気分で美声、美メロを堪能したい。



 

Charlie Puth「See You Again」

 


【ジャズ色のガーデンステージ】

 
 

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