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サマーソニック2016の歩き方(夢と魔法の国編)

文=夜鍋太郎

 今年もこの季節がやってきた。夏だ。フェスだ。サマソニだ。ということで去年に引き続き、サマーソニックの歩き方、として特集を書かせてもらうことになった。とは言え、1音楽ファンの視点によるものなので、非常に偏った内容であることを最初にお断りしておきたい。当然、ここに書かれてあることがサマソニの全貌ではない。そこにご注意いただき、オフィシャルサイトや各種特集などとは違う視点で、当日の参考にしてもらえたら幸いである。

 尚、東京会場を想定して書いているので、大阪で見られる方は、そちらのタイムテーブル、ラインナップ等を確認してほしい。キャンセルや時間帯の変更にも、十分ご注意いただきたい。


【テーマは「アンセムを聴こう!」】

今年のサマソニをどう楽しむか。それは、2大アンセムを聴く。これに尽きる。つまり、両日のヘッドライナー、Underworld、Radiohead、両アーティストの「あの曲」を聴く。これを最大の目的と考えてみたい。


初日はUnderworld。意外にもサマソニ初登場(ソニックマニアには2011年に出演)の彼らだが、スタジアムでのライブはどのようなものになるだろうか。昨年、The Chemical Brothersもヘッドライナーとして同じステージにった。見る前は期待と不安で入り混じっていたものの、結果は(個人的には)大成功。あのロケーションでのダンスアクトは、得難い経験だった。

今年はそれ以上の盛り上がりを期待したい。Underworldには誰もが渇望する、必殺の曲、「Born Slippy」がある。もちろん、ほかの曲のほうが好き、ボンスリだけ異様に人気ありすぎ、と思う方もおられるだろう。だが、フェス(しかもヘッドライナー)においては、あまり知らない人も一緒に大盛り上がりしてこそいいライブだった、と言えるのではないだろうか。だからこその「アンセム」である。

というわけで、初日は「Born Slippy」で会場一体となって踊りたい。極論すれば、ボンスリ聴いて初めてUnderworldのライブを見た、ということになる。これはまさに、チュロスを食べて初めてディズニーランドに行ったことになるのと一緒じゃないか、と言えよう。

 

Underworld「Born Slippy(NUXX)」

 

2日目のヘッドライナーはRadiohead。数多くの名場面があったサマソニ史において、伝説とも言われるのが、2003年の彼らのライブだ。当時、長い間封印されてきた「Creep」を突然披露した、衝撃的事件以来の出演となる。今年、待望の新作を発表。それが本当にすばらしい内容で、最新ライブを見られるだけでもサマソニに来る価値がある。このように言い切っていいのだけれど、現ツアーでは過去の封印曲も次々に披露されている。もちろん、あの曲も。つまり、今年も「Creep」を聴けるかもしれないのだ。

今回、単独並に2時間のステージが予定されている。それだけ彼らは本気だ。ただでさえ最高のライブ。そこにCreepが加われば、伝説再び、となるわけだ。これはまさに、ディズニーランドで、アトラクションの列に並んでいるとき、ちょうど花火が始まり、すげーお得感! なんならベストポジションだった! 的なラッキーぶりと同じではないだろうか。

 

Radiohead「Creep」

 

何故、ままならないディズニーランド例えをしているのか、この先も続けるのか、私自身も不安ではあるのだが、ここからは2日間にわけて、話を進めていきたい。



【Weezerも戻ってくる!】

20日の目玉の一つはWeezerだろう。11年ぶりの出演というのは意外だが、彼らも新譜を発売したばかりで、初期のテイストを感じさせるような内容だった。それをライブで聴けるのが楽しみだ。もちろん、過去の名曲もしっかりやってくれるはず。私は御多分に漏れず、初期のアルバムが大好きで、その中からならば、何をやってくれても歓喜してしまう。やはり1st、2ndの曲を聴けてこその「Weezerのライブ」である。

つまり、これはハニーハントに乗ってこそ初めて、ディズニーランド来たよ、と思えるのと同じことなのではないだろうか。ファストパスをプーさんに使ってこそのランドだよ、と言えるのではないだろうか。

 

Weezer「Buddy Holly」

 

 


【パンク勢も熱い!】

 
 

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