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ケリーマフ『with Trash Beat』

  〜荒々しく吠える表現スタイルとシンプルなサウンドの心地良さの原点〜 インタビュー=大島栄二

【MV『ニュートラッシュ』について】

musipl「リリースに先行してビデオが発表されましたが、この曲を選んだ理由はどこですか。周囲からの反応などは聞いていますか?」

 

ケリーマフ / ニュー・トラッシュ

 

クボ「初期衝動を大事にしたいっていうか、「ニュー・トラッシュ」はケリーマフの3人での初ライブからやっている曲なんです。オリジナル曲が6曲しかなかった頃の1曲で、そこから前作には2曲、今作には入れたのはこれだけやったんで、自然と決まりました。」

瑞樹「個人的にはケリーマフがスタートした頃と現在が同居してる曲のように思っています。ケリーマフ自体は変化してるところもありますが、やっぱり変わらないものはあるんだなと思いました。だからビデオでは、デコレーションするより削げ落とした芯の部分を見て欲しかったので、演奏のみで成立させたかった。そういうところがかっこいいって言って貰えてるので良かったです。
 歌詞はずっと同じことを繰り返してて、ギターのフレーズも同じところを上がったり下がったりしてる曲です。作った当時から閉鎖的なところから出たいって気持ちとか、コントロールきかないとか、無力感とかそういうのがあって、じゃあどうすれば出られるかって方法はわからないけど、安定もしてないけどものすごいエネルギーだけはずっとある。独りよがりな曲なのでこの曲を3人一致で2ndに入れようぜ!ってなった時はびっくりした反面なんか通じたみたいで嬉しかったです。」



【レコ発ライブ『Trash Beat Party』について】

musipl「先日、アルバムのレコ発が行なわれましたが、当日の盛況ぶりを教えてください。」

瑞樹「お客さんが早い時間から待っててくださって、ライブハウスから開場時間を早めましょうと言われて驚きました。いつも応援してくれてる人達が最前列で盛り上げてくれて、今ではいつもの顔ぶれですが、1stのレコ発の時はその人たち誰も知らなかったんだなーなんて不思議に思ってました。出会えてよかった。拳をあげてくれる人が増えてきたので、ライブの一体感みたいなものはでてきたのかと思います。ケリーマフ的にこういう風に乗ってくれ!というのはないので、騒ぎたい人も、お酒飲みながらじっくり見たい人も、それぞれで楽しんで欲しいと思います。最近はお客さんの絶叫とか一緒に歌ってくれてるのもけっこう聞こえます。」

kajiwara「最初のTHE VALVESから最後のうちらまでほとんど のお客さんがずっとフロアで楽しんでくれてたのが嬉しかったですね。うちらのステージでは拳を上げて一緒に歌ってくれてるお客さんや腰を揺らして踊ってるお客さんもいたし、各々のお客さんが自分のスタイルで楽しんでくれてる様が物凄く嬉しかったし、自分達もテンション上がりました。ケリーマフの曲っていろんな要素がある分いろんな楽しみ方ができると思うんですよね。みんなが一斉にモッシュしたり、みんなで拳を上げて一緒に歌ったりっていういわゆる“お決まり”みたいなのは無いので、パッと見一体感が無いように見えるかも知れないけどそこには確実にパブロック的なライブ感というか、空気があると思いますね。」

瑞樹「振り返れば反省も多々ありますが、レコ発はお客さんから支えてもらった感じがあるので、次は手放しで楽しんでもらえるようになっていたいなぁと思ってます。あと、制作陣や対バンの人達と次に会う時とか3rdを出す時の約束を色々しちゃったので、俄然頑張ろうって気になりました。」


musipl「今回レコ発で対バンするバンドにインタビューをするという、あまり他のバンドがやらないことをやっていましたが、どうしてインタビューをしてみたのですか? またインタビューをして良かったですか?」

瑞樹「4バンドで最後まで突っ走ろうぜ!!!って感じのイベントにしたかった。「伝えることを怠ったら誰も動かない」と思っていて、彼らの情報を発信できるのが主催者だけだったらやるしかない、見に来てくれる人にもケリーマフが何を考えて何をしようとしてるのか、届いたらいいなと思いました。  全てこちらの都合で進めるレコ発なので、対バンも「主催者がインタビュー取りに来たよ。」なら、告知のリツイートとかしやすいんじゃないかと。ぼーっとして対バンのお客さんを当てにしてたら最悪だし、出演者決定以降は放置みたいなイベントは絶対やっちゃダメです。対バンがエンジンかけやすい環境を用意するのも主催者の仕事だと思ってます。」

クボ「今回はただバンドを集めただけではなく、ケリーマフが一緒にライブをやりたかったバンドです。お客さんにもイベントを通して聴いて欲しかったから、各バンドのことを事前に紹介できて良かったと思います。」

瑞樹「インタビューを編集したら、クボにある程度方向を伝えて丸投げすると次の日にはHTMLなんちゃらみたいなのでWEBで読める形に出来てた(笑)。それからもはや自分では客観的に原稿を読めないことに悩んでたら、何も言ってないのにKaji君が読んでてくれて、内輪ノリの内容になってないかとか、私が不安なところを大丈夫だって言ってくれました。インタビューは私が勝手に始めたんですけど、最後は2人が完成まで持っていってくれてたのでマジで助かりました。めちゃくちゃ大変でしたけど、インタビューやってよかったです。受ける側も大変だったと思うので感謝してます。大事な時間でした。」

musipl「インタビューを読んだ人たちの反応はありましたか?」

瑞樹「各バンドのお客さん、バンドマン、ライターさん、メンバー、インタビューを受けたバンド自身、色々な立場の方から感想をいただきました。お客さんに向けて書いたつもりが、結果的に誰に向けて書いたものなのかわからないくらい、一人歩きしましたが、「バンド」に関わってもらうのっていろんな立場があるんだと思いました。共感したとか感動したとかって反応は、それぞれのバンドがそれだけのものを持ってる証だと思います。」

クボ「インタビューを受けてもらった対バンさんからも反応があって嬉しかったですね。」


【Trash Beatとは?】

 
 

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