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ケリーマフ『with Trash Beat』

  〜荒々しく吠える表現スタイルとシンプルなサウンドの心地良さの原点〜 インタビュー=大島栄二

【Trash Beatとは?】

musipl「今回のアルバムタイトルにも入っていまるTrash Beatという言葉。ケリーマフが主催するイベントも「Trash Beat Party」といいますが、このTrash Beatというのは何でしょうか?ジャンルなのですか?」


瑞樹「クボがある日「ケリーマフはトラッシュ・ビート・バンドだ!」って言った気がします。「Trash Beat」はケリーマフの「アウトプット」です。聴いてきた色んな音楽を自分たちのフィルターを通して再構成する。ミクスチャーと同義かもしれないけど。」

musipl「でもいわゆるミクスチャーバンドではないですものね」

瑞樹「違いますね。ガレージパンク/ブリティッシュビート/ロックンロール/ブルースとか3人の中で影響を強く受けた範囲があるので、そこから「Trash」と「Beat」の2単語を抽出して合わせてます。自分で「感じたこと」を死ぬほど考えてアウトプットしろってことです。トラッシュビートの源流はたくさんあるんですが、初めてスタジオ入ったときは私がルースターズをリクエストして合わせたりしてました。今回のアルバムで意外だったことがあって、クボが持ってきた「蝶々と顕微鏡」のベースライン聴いた時は「ついにマージービートに手を出したか!」とびっくりしてしまいました。よく考えれば、クボはビートルズ聴いてるイメージはないけどイギリスのゾンビーズは好きだったなとか、メンバーの好みも把握しきれてないんです。まだまだ未開の地が多そうです。色々な川が流れ込んで琵琶湖になるような感じでトラッシュビートも出来ていると想像していただけたらいいかもしれません。個人的な好みなら教えられるので、ライブ会場で見かけたら声かけてく ださい。歌い方の源流だったらマイケルジャクソンとかケニー・ロギンスです。クリアーだけどたまにジャリッとさせる歌い方がかっこいいなあと思ってます。」

 

Top Gun - Danger Zone

 

 

Michael Jackson - Dirty Diana

 

kajiwara「今回のレコ発でも転換中にメンバーそれぞれのBGMを持ち寄ったように、聴いてきた音楽も違う3人が音を出し合って作る音楽がTrashBeatであり、ケリーマフなんだと思います。誰か一人の思惑とかではなくて3人の重なり合った部分というか、だからカッチリした定義も必要ないかと。」

クボ「「Trash Beat」はジャンルなんです、こだわっているというのではなく、ケリーマフの音楽のジャンルは「Trash Beat」ってだけです。これから、さらに「Trash Beat」をつくりあげていこうと思っています。

瑞樹「「Trash」って単語が好きです。ガレージパンクの派生系的な印象もありますが、ガレージパンクだけでは済ませられなかった感じというか、もっと尖った感覚がありそうで、ヒリヒリする感じですごい好き。」




musipl「ケリーマフがライブで実現しようとしていることはなんですか。過去のライブでそれが100%実現できたと実感できたことはありますか。」

クボ「個人的な話になるんで、Trash Beatとは異なるかもしれませんけど、もともとバンドには興味なくて、高校入った時くらいと思うんやけど、 Thee Michelle Gun Elephantを知り合いに聴かしてもらって、ビックリして、こんな音楽あるんやって。ほんで、気付いたらベース買うてて、バンドやるわけではなく、家で一人で弾いてただけやけど、同時に、こんな音が他にあるのか?って思って、更に、どこから来てんのか?って思って、で、自分が好きで聴きたい音楽を作ろうって思ってる感じです。」

瑞樹「こっちがちぎれそうなほど熱くなって、見てる人も負けじとぶっ飛んでるライブ。感覚の全部が上限超えたー!みたいな。この先どんなに回数重ねてもこれ以上のものは次は味わえないかもしれないって思わせられるライブがやりたい。100%は実現できてません。」

クボ「「Trash Beat」を完成させる事です。まだ実現はできていません。

kajiwara「僕はそれほど難しくは考えてなくて、ただ、ケリーマフを見てお客さんが楽しんでくれればそれでいいと思ってます。」


【ツアー『Trash Beat Tour』について】

 
 

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