<!-- グーグルアナリスティック用のタグ -->

Jordan Rakei『Say Something』【うまみを逃さないように低温で調理した、一流の料理人の一皿、みたいな印象】

オーストラリア出身だが、現在はロンドンを拠点に活動するJordan Rakei。サウスロンドン界隈のアーティストと交流を築き、この熱いシーンにおいても存在感を示している。この曲はもちろん、アルバム全体を通して、職人的かつ丁寧な作業が成されているようだ。世界観が確立された、創造的なビジョンが反映されている。創造性と職人気質の融合は、うまみを逃さないように低温で調理した、一流の料理人の一皿、みたいな印象も抱かせる。温かみのある音でありつつ、どこか機械的なイメージも浮かび上がってくる。この曲はジャズとネオソウルの融合が気持ちいい。テンションが高めではないが、ぐっとハートを揺さぶられる。おとなしめのファンク、あるいは内向きのファンク、とでも言うべきか。心地よいテンポとテンションで、気分がゆっくりと盛り上がる。このいい仕事っぷりに、感嘆するほかない。頭とハートを駆使して作り上げられた、魅惑のサウンドに酔いしれてほしい。

(2019.7.17) (レビュアー:夜鍋太郎)


ARTIST INFOMATION →


review, 夜鍋太郎

Posted by musipl