はいから東京『陽炎』【心地良さと、それを心地良いと感じることへの違和感との狭間】
東京を歌っている曲にはついつい反応してしまうのだが、この場合はバンド名に東京というワードが入っているのであって、曲自体は東京と特に関係があるわけではない。しかし、MVを眺めている限り、東京の不思議な時間の流れを感じさせてくれて興味深い ...
Rei『Lonely Dance Club』【“職人”から“アーチスト”に脱皮するための過程】
先日ReiがNHKの朝の情報番組に出ててビックリした。アーチスト路線的な人だと思ってたから、こんな番組にも出るのかと(あさイチには他にも時々気鋭のニューカマーが出たりするので、そういうのに強いスタッフがいるのでしょう)。番組の中で生演 ...
ピロカルピン『サマーデイ』【聴くたびに一気に気分が数段上がるのは一体どういう訳なんだろう】
ピロカルピンの曲を聴くたびに一気に気分が数段上がるのは一体どういう訳なんだろうと聴くたびに感じてて、今回この曲を聴いてそのことをちゃんと考えてみた。で、到達した結論は、Aメロからすでにサビのようなメロディを持っているからちゃうんかとい ...
奥村愛子『everblue』【ひとつふたつの巡り合わせがなかなか難しいことなのだけれど】
切々と歌い上げるバラード。歌上手いなあと思うし、上手いから、歌の世界がひしひしと伝わってくる。どんなシンガーなんだろうと調べてみると、結構キャリアもあるメジャー経験の人だった。こういうバラードに強みのある人なのかと思ったら、この曲の2 ...
米澤森人『コップ』【想いの詰まった音というのは、ちゃんと伝わるものだよなあ】
悲しみから逃れるにはどうすればいいか。そんなことをゆっくりと歌っている。
辛いなら、終電も悠然と見送っていいと歌う。終電といえば誰しもがなんとか間に合うようにと駅に向かって駆け込んでいく対象だ。もしそれを逃せば、高いタクシ ...
BLACKSTARKIDS『ACTING NORMAL』【わくわく、きゅんきゅん、そしてかっこよさが爆発だ!】
前回の予告通り、私の2020年度ベストソングを扱わせていただく。あくまで曲単体として、シンプルに最も好きなものを取り上げたい。先週紹介したPhoebe Bridgersのアルバム内の曲がベストかも、という思いもある。だが、それは別とし ...
フラチナリズム『インク』【名曲の可能性を秘めている、すごく良い曲】
この曲、すごく良い。レビューで「すごく良い」ってなんだよと自分でも思うが、シンプルにすごく良いのだから仕方ない。それでどんなバンドなんだろうと思って過去曲を聴く。『それでも世界は優しくて』という曲を聴く。ん〜、これは普通。なんというか ...
高井息吹『幻のように』【ずっとずっと聴き続けられる、彼女の声の本当の良さみたいなもの】
4年ほど前に1度レビューしたことのある高井息吹。その時はライブ映像だったが、今回はMVにて。4年前のライブの曲はかなり声を張り上げるタイプで、その声の出し方と楽曲の盛上がり方のシンクロぶりがとても印象的だった。こんな掠れるような声の出 ...
さだまさし『道化師のソネット』【爽やかな明るさに満ちた初期の名曲】
昨年末の紅白歌合戦の中で、おおおと思ったのはさだまさしの歌だった。昨今若者がテレビを見なくなったと言われてて、当然のようにテレビに登場するのは懐かしのあの人の古い古い名曲というケースが増えていく。紅白は全方位的に視聴者を集めるという国 ...
YUKI『2人のストーリー』【収納するときにヌルっと収まる感触は写真では伝わらない】
昔のレンタルDVDにあった特典映像。映画公開時の舞台挨拶、メイキング映像、アイドル女優のインタビュー。配信の時代、無くても困らないコダワリが消えていく。だが、捕獲者には有利な初回生産限定盤を発掘購入しやすいメルカリ時代の到来。YUKI ...