<!-- グーグルアナリスティック用のタグ -->

ミズニ ウキクサ『凍る海』
【それぞれの音が独立することで全体に馴染んでいった個性的なボーカル】

ベースとドラムの2人という組合せが自由だなあと感じさせる。ギターの音は鳴っているのだしMVの中にもギタリストが映っているわけで、サポートという形での必要な音の手当はするのだろうけれど、固定メンバーはベースとドラムだけでOKというのは、ライブなどの活動では毎回大変さを抱えるだろうけれども、音楽を作る上での自由度を獲得する上では案外理想的な構成といえるのかもしれない。彼らがこの春までやっていたバンドでの曲よりも静かに震えるようなこの曲。もちろん1曲だけでバンドのスタイルが決まるわけでもないが、いくつかの音が混ざることでひとつのバンドサウンドが作られていた以前とは違って、ひとつひとつの音が独立して鳴ることで、個々の顔が見えるサウンド集合体に変化しているように思えるし、それによって松本愛美のボーカルとバンドサウンドという形から、いくつかの音のひとつとしてのボーカルという存在に変化しているように感じられた。個性を持ったボーカルというのはバンドの中で突出しやすく、それ故にボーカルとバックバンドという見られ方をしてしまい易いのだが、こうして楽器すべてが独立したサウンドというアレンジになることで、個性あるボーカルが全体の中に馴染んでいくという、いい解決策を見つけたような感じに聴こえて興味深かった。

(2017.10.16) (レビュアー:大島栄二)


ARTIST INFOMATION →


review, 大島栄二

Posted by musipl