スチャダラパーとEGO-WRAPPIN’『ミクロボーイとマクロガール』【勝ち負けとかじゃなくって、掛け算の価値倍増爆発！】
女優ののんさんが出演していることで話題のMV。そりゃあのんさん出てるんだったら話題だよねとスルーしそうだったけれども、それより何よりスチャダラパーとEGO-WRAPPIN’がコラボって、どんなだよって普通に思う。で、見る。聴く。で、やっぱりこれはスチャとEGOだ。この絶対に溶け合わないはずの音楽性が見事に溶け合っている。そしてどちらかがもう一方に合わせて自分のテイストを押し殺しているみたいなことはまったく無い。途中でスクリーンにEGOの二人が登場するシーンはすごいインパクトだ。どっちも負けてない。いや、勝つとか負けるとかいう勝負じゃなくて、音楽って掛け算の価値倍増爆発なんだなあと感動する。若い世代にとってはスチャダラパーもEGO-WRAPPIN’も懐かしのなんとかなのかもしれないけれど、自分を変えない頑固さと、同時に相手のイイところに乗っかっちゃう柔軟さが両立しているところを見ると、若いバンドたちにはまだまだ負けてないし、彼ら自身が若いなー、現役のミュージシャンなんだなー、と思います。いや、ベテランと新人の勝ち負けとか言ってちゃダメなんだけれどね。もはやね。それにしてものんさん、喋らない（当たり前ですが）のにのんさんそのもので、この人も自分というものを変えない頑固さと、何かに乗っかっちゃう柔軟さがあって、このMVのクレジットは「スチャダラパーとEGO-WRAPPIN’とのん」にした方がいいんじゃないかと思います。その方がググられて視聴回数も跳ね上がるでしょうしね（またそんな数字的な話をしてしまい、申し訳ありませんです、ハイ）。
(2017.6.10) (レビュアー：大島栄二)
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