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No Age『Send Me』【このローファイで、ノイジーで、気怠さと抒情的感情の絡まりっぷり】

4年ぶりのニューアルバムが出てくれて、とにかくうれしい。このローファイで、ノイジーで、気怠さと抒情的感情の絡まりっぷりこそ、まさに彼らの真骨頂だ。痒いところとこれから痒くなりそうなところにも手が届くような、実に気持ちのいいナンバー。ミドルテンポで進んでいき、退屈さの境界をぎりぎり超えないスリリングさの中、アウトロで繰り返されるギターリフが特にたまらない。ぐっとくる。サイケっぽさ、シューゲイザーっぽさ、ガレージっぽさ、さまざまな形容ができる、「やかましい」音が延々と鳴り続けているうちに、トランス状態になるからだろうか、一瞬、無音のように思えるときがあって、その快感がくせになる。まるで、すうっと意識が遠のいていったあと、戻って来た世界がやけに違って見えるようかのようだ。あらゆるものが色鮮やかに感じられるほどに、感情が動かされまくっている。ただただやかましく、それ故、うつくしく、あまりに切ない。

(2018.2.28) (レビュアー:夜鍋太郎)


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review, 夜鍋太郎

Posted by musipl