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快適な暮らし『独りで歩く午後』【ラララのハミングだけでこれほどに心地良くさせてくれるバンドはなかなかいない】

冒頭のハミングコーラスだけで引き込まれる。快適な暮らしというバンド名でも引き込まれる。快適な暮らしという割にはハミングコーラスの最後のメロディラインがとても不安を呼び起こすようなもので、一旦引き込まれた気持ちがつかまれる。その後の展開で特別なことが起こるとか歌われるとかではなく、淡々と進んでいく曲。演奏もギターとベースだけのストロークもない単音引き、ベースコードのループとアルペジオという極めてシンプルなもので、静かに静かに。それが本当に心地良い。歌詞はあるけど、僕はもう特別な意味など極力持たせずに「ラララー、ラララララー」というハミングだけで4分45秒を通しても良いのではないかという気さえしてくる。まあ実際にラララだけだともしかしたら文句言ったかもしれないし、ライブで5曲ほどを全部「ラララ」の曲だけで通したらお客さんは不平を言うだろう。でも、インストバンドというのもあるわけで、歌詞のない曲にそれぞれタイトルがついていて、それを演奏するだけ(だけは失礼かもだけど)のライブが実際にたくさん存在しているのだから、もう「ラララ」だけのバンドでも良いのではないのかと本気で思うのだ。それはけっして「このバンドの歌詞はつまらないからやめろ」というのではなくて、ラララのハミングだけでこれほどに心地良くさせてくれるバンドはなかなかいないということで、もうめっちゃイイということであって。そういうラララハミングバンドの10曲ほどをスマホに入れてイヤホンで聴きながら散歩する。それはどんなにか快適な体験だろうかなどと想像してしまう。バンドの活動すべてでそこまで振り切ってしまわなくても良いから、既にある曲を「ラララ」だけで収録したCDを出してもらえないかなあ。散歩必携CDとして絶対需要あると思うんだけどなあ。もっとも、既存の歌詞バージョンのCDをちゃんと出してからということかもしれないけれども。

(2018.4.9) (レビュアー:大島栄二)


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review, 大島栄二

Posted by musipl