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カジヒデキ『ノンノン・ソング』【能天気ポップミュージックとして聴けるのは特殊なキャラクターのシンガーの成せる技】

カジヒデキっていったい何歳なんだと思ってググったら、52歳です。50歳の一般人って話題が病気がどうとか、あちこち痛いとか、定年まで働けるんだろうかとか、聞いてるこっちもナチュラルに視線が下がっていくような感じでもう。そうじゃなきゃ最近はカメラに凝っててねえとか。うん、カメラいいですよね。観光地に行ったらおじーさんカメラマンが一眼レフ振り回してる姿ばかりが目に入ってきたりもします。いや、他人の50代のことを言ってる場合じゃないのかもですけどね。それでも、歳はとっても体中痛かったりしてても、気持ちは若くいたいわけです50代。そんななか、カジヒデキの20代とそんなに変わらないテンションでボーイズとガールズのピュアな気持ちを歌ってるのを聴くと、なんだか勇気づけられます。でもでも、この曲を聴いてると、ボーイの気持ちを拒否するガールの歌ですな。「勝手な人、わたしは君のママじゃない」と歌ってて、あああ怖いな、50代のボーイズが奥様をママ扱いしてるのがウザいとかだったら、もう身近にいくらでも在る悲劇で、それを奥様が「ケッ!」と100%否定しているド悲劇で、もう本当に怖いです50代ボーイズとしては。それをそんな風には感じさせずに能天気ポップミュージックとして聴けるのも、カジヒデキという特殊なキャラクターのシンガーの成せる技なのかもしれません。ホントにすごいです。個人的にはさかなクンと双璧の天然特殊キャラのひとりだと思います。MVの最後に参加ミュージシャン一覧のクレジットが載ってて、途中でコーラスやってる女性ボーカルは女優ののんさんらしいですな。曲のタイトルが「ノンノン・ソング」なのでのんさんに歌ってもらったというシャレですかね。基本シャレなのに女優界の天然特殊キャラののんさんとの奇跡コラボ実現なわけで、この両横綱そろい踏み的な圧倒感もすごいです。

(2019.8.3) (レビュアー:大島栄二)


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review, 大島栄二

Posted by musipl