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底なしの青『真っ逆SUMMER』
【無駄にこだわってる何かについて気付いて欲しいという意図を感じるよ】

実にシンプルなMV。どこかの公園に固定されたカメラの前で、ひとりの女性が曲にあわせてひたすら踊り続ける。リズムなどは合っているものの曲といったい何の関係があるのか、考えてみてもわかるはずないよな。たぶん、関係なんて無い。曲調も歌詞の内容も結構シリアスなのにこの映像。いや、ダンスがファニーとかコミカルとかではないし、シリアスな内容にちゃんとしたダンスだから別に相反しているとかいいたいわけじゃないけれど、なぜダンスなのかはまったくわからなくて、ついつい魅入ってしまう。ダンスしてるのに後ろを人が普通に歩いてるし、そのうちに遊具で遊び始めるし。ん? 待てよこいつらがメンバーなのか。オマエらの曲なんだから遊んでる場合じゃないだろなんかしろよとか突っ込みたくもなるが、そこそこの大人が白シャツに黒ズボンというユニフォーム的な衣装で、それなりに考えてこれを着ることにしたんだろうから、まあ意図はあるのか。しかし、この曲をラジオで流れてるとかアルバムの1曲として聴くといったシチュエーションで曲だけを聴くのと、このMVでダンス映像を眺めながら聴くのとでは印象がまったく変わるだろうなあ。それは曲のタイトルが『真っ逆SUMMER』というのを文字で見ずに曲を聴いてもSUMMERとかけてあるとはまったく気付かないのと同じで、そういったところに彼ら自身のユニークさというか、アホさというか、無駄にこだわってる何かについて気付いて欲しいという意図を感じ取ることができて面白い。

(2019.11.5) (レビュアー:大島栄二)


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review, 大島栄二

Posted by musipl