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MaRS VIOLET LOVE『50%』【歌がある。いやないんだけどもちろん、だけど歌はある】

カッコイイ。こういうの好き。ギターとドラムのインストバンド。ギターが唸りながら歌っているように聴こえる。最近はインストバンドも増えてきて、それぞれ個性的な音楽を奏でているんだけれども、歌好きな人としてはやっぱり歌が欲しいよねと思ったりする。でもバンドアンサンブルの音楽には歌は無いんだ。だから悪いわけじゃないけど、良い悪いは別にしてほとんどのインストには歌は無い。当たり前だけど。上原ひろみの3ピースユニットのジャズ演奏なんてメチャかっこいいけど歌が無い。でも、この曲には歌があるぞ。もちろん歌は無いんだけどね、でも歌がある。ギターのこのフレーズ、フレーズという言葉では表現しきれない、歌うギター。ではこのギタリストがギター弾いてればいいのかというと、多分ダメで。ロックバンドのレコーディングではギターが一定のリズムに沿って弾くリフというのがあって、それとは別にソロパートというのもあって、ソロパートでは歌メロのようなフレーズを弾くけどそこにはリズム的要素が少なくなってしまう。だから、このバンドのギターのように終始歌メロ的なギターを弾く場合、リズム的要素が別にあった方が良くて、そういう意味でドラムがリズムを刻んでくれることによってギターが思う存分に歌うことが出来る。ここにベースが入ると音の厚みが増すぞとか、鍵盤もいいよねとか、ついつい思っちゃったりすることもあるかもしれないが、この2人による最小単位のユニットでどこまでも世界を追求していってほしいなと心から願う。

(2018.3.22) (レビュアー:大島栄二)


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review, 大島栄二

Posted by musipl