Nick Moon『End/Gone』【柔らかで繊細な歌声を持つナイスガイ】
近々、日本に拠点を移す予定というNick Moon。岡崎慎司所属のサッカーチームがある、レスターの出身だ。子供のころは、自身もユースチーム所属を目指していたらしい。そんな、やたらと親近感を抱かせるNickだが、活動停止中のバンド、KYTEのことは知らなかった。彼を知ったのも、彼の音楽をちゃんと聴いたのも、先日終了したアジカンのツアーで、オープニングアクトとして出演していたからだ。エレクトロドリームポップが大好きな私は一発で魅了され、ライブ後のサイン会に参加したのだった。そこでぐんぐん上達中の日本語で親しく声をかけられ、写真まで撮ってもらった。ああ、私はミーハーだ。そしてNickはナイスガイだ。そうそう、アジカンのライブではメンバーとのセッションで、Radioheadの(本家ではまず聴けない)「High and Dry」を歌い上げ、そのうつくしくやわらかいファルセットに感動した。Nickの心地よくポップなメロディとやわらかで繊細な歌声の融合の妙を堪能してほしい。
(2018.8.8) (レビュアー:夜鍋太郎)