<!-- グーグルアナリスティック用のタグ -->

SAPPY『Get Back』【違和感を覚えるほどの進化形と、継承されているこだわりと】

SAPPYの新曲MVを見て、あれ、SAPPYってこんなバンドだったっけという違和感を覚えつつも、引き込まれる。それで以前にレビューをした曲を聴き返す。たしかにポップさが全然違っている。だがその違いは表面上のもので、サウンド構成の深さやバランスの良さなどはこの間にずいぶん進化しているし、その進化の分だけ、違うバンドのような違和感を生んでいるのかもしれない。これはかつてSUPERCARがフルカワミキボーカルの曲を前面に出してて、その『DRIVE』のMVがテレビで流されたりしてて「おお、ポップなバンドが出てきたな」と思って。そしたらアルバムの曲がどんどんマニアックになっていって、これでは初期のファンはどう感じるんだろうかという危惧もまったくの余計なお世話というくらいに知名度も人気も高まっていって。その時の余計なお世話的違和感に過ぎないのだろうと思ったりする。まあ、違和感違和感と言いながらも軽やかなエレクトロサウンドが基調にある点は変わらないし、MVでミラー効果(というのかな、画面が分割されて左右対称になったりするような感じのもの)が多用されているところなんかも、彼らのこだわりなのか、しっかりと使われていて、ああ昔と同じかもと安心したりする部分も多い。安心するのがいいことなのかどうかはよくわからないのだけれども。

(2018.9.24) (レビュアー:大島栄二)


ARTIST INFOMATION →


review, SAPPY, 大島栄二

Posted by musipl