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Yves Tumor『Licking An Orchid (ft. James K)』【これが、才能のなせる業、なのだろうか】

読み方に戸惑うこと必至。どうやら、イヴ・トゥモア、と読むらしい。そんなスタート地点からつまずきかねないアーティストだが、是非とも曲を聴いてほしい。そうすれば、この奇才ぶりをまざまざと感じてもらえるはずだ。ミニマルな音なのに、表現豊かな曲。多様で含みあるリズム。曲に通底する、ダークさ。中盤以降から激的に押し寄せるノイズ、そこに混じるうつくしく、抒情的な音。これらの要素が詰まっていて、ごちゃごちゃしていてるようで、透き通った、クリアな音楽、というのが全体の印象だ。なんだかこの説明自体、何を言っているのか、わけがわからない感もあるが、このとっつきやすさは不思議だ。アルバムは全編通して、とても聴きやすい。難解さもある作りなのに、とにかく耳なじみがいい。これが、才能のなせる業、なのだろうか。アーティスト写真やMVの内容も含め、どこか謎めいているが、それらも含めて、これから先、彼から目が離せそうにない。

(2018.11.7) (レビュアー:夜鍋太郎)


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review, 夜鍋太郎

Posted by musipl