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Sori Sawada『水でもやるか』【緊張感に満ちたサウンドなのにこんなに軽い、ポップだなあ】

この軽ーいテイスト。ポップだなあ。このSori Sawadaという人についてはまったく一切知らなくて、レビューする時にそういうケースは多いのでこの人だけ特別そうだということではないけれど、チャンネル登録が2万人超えの人気者のはずなのに、オフィシャルHPを見てもTwitterを眺めてみてもバイオグラフィ的なことはほとんど書いてなくて、詳しく知ろうとしてもお手上げ。みんなどうやって彼のことを知ってるんだろうか。まあいいや、アーチストの人となりを探っていくのが音楽レビューの本質ではありません。このSawadaさんのさほど圧力の強い方ではない歌声が、テンポのいいリズムとメロディでたたみかけるように迫ってきます。ひとつひとつの音に無駄がない。音楽なんだから多少の遊びとか余裕とか無駄とかあってもいいんじゃないとこっちが思うヒマを与えないくらいにどんどんと鳴ります。「あなたは正々堂々、清々していればいいさ」という歌詞とか秀逸だし、その掛けてある言葉のところを「韻を踏んでるんだぜ」と自慢げに歌うシンガーソングライターは多いけれど、この韻に気づかないくらいにさっさと次に突き進んでいきます。なんだろうこの駆け足っぷりは。もう水でもやるかとか言ってないで君が水飲んで息継ぎしなよとおせっかいなことを言いたくなりますが、そんなこっちのハラハラした気持ちなどおかまいなしに突き進んでいく。ポップだなあ。そんなに緊張感に満ちたサウンドなのにこんなに軽い。聴いている人に緊張感など感じさせずに緻密な組立てをして軽いサウンドを奏でることがポップだと定義されるのなら、間違いなくこの曲はポップだし、軽い若者のような歌を歌っていながらもかなり老練なテクニックを持った作家なのだと思います。

(2020.6.12) (レビュアー:大島栄二)


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review, 大島栄二

Posted by musipl