<!-- グーグルアナリスティック用のタグ -->

serpentwithfeet『Same Size Shoe』
【やさしくも美しい音がじんわり染み込んでくる】

serpentwithfeetことJosiah Wise。一部で大絶賛された彼のデビューアルバムについて、私は完全に後追いで知った。だが、約3年ぶりに発売された2作目の「DEACON」にはどっぷり浸りまくりだ。R&Bプラスエレクトロニック。そんな身も蓋もない括り方だけでは十分に魅力を伝えきれそうにない。彼の曲は驚くほどの色鮮やかさを帯びている。特徴的な音がかなりシンプルに鳴らされつつ、その一つ一つの響きは存在感を放つ。ボーカルの繊細さも際立ち、やわらかさや温かさを感じさせる。浮遊感漂う、音とリズムの流れに身を任せる心地よさは抜群だ。ゴスペルの素養もあるらしいが、それは神秘性を感じさせるような曲調にも表れているのかもしれない。やさしくも美しい音がリスナーの内側にもじんわり染み込んでくる。才能と感性があふれまくったこの曲、そしてアルバム丸ごとに私の心は奪われてしまった。春のやわらかな陽だまりの中、この音楽を流しながら心身ともにぬくぬくと過ごしたくなる。

(2021.4.21) (レビュアー:夜鍋太郎)


ARTIST INFOMATION →


review, 夜鍋太郎

Posted by musipl