<!-- グーグルアナリスティック用のタグ -->

明くる夜の羊『そこにあって』【女性ボーカルの熱量と、バンド演奏の実力とのバランス】

女性ボーカルに華がある時、そのバンドがロックバンドなのかアイドルバンドなのかの境目を(つける必要があるなら、だが)分けるのは、女性ボーカルの熱量と、バンド演奏の実力とのバランスなんだろう。明くる夜の羊というバンドのMVを観て、冒頭からボーカルの歌う表情がアップで映し出されて。そのカワノユイのルックスはキュートで、だからそれを前面に押し出すというのはよく理解できる。しかし、聴いているうちに、そうじゃないぞと思うようになってくる。演奏が、いいぞ。どのパートがということじゃなくて、全体的に良い。普通のポップロックバンドとは思えないくらいドラムの手数が多くて速いし、ギターのリフがソロのような立ったラインを弾きまくっている。そういう叩き方弾き方をしていると全体のバランスを崩してしまうことが多いのに、全体トータルとしてとてもまとまっている。ミックスの力量にも依っているのだろうが、出るところは出て、引っ込むところは引っ込んでというのがよくできていて、だから、淡々とベースラインを押さえているベースの存在感もしっかりと耳に残る。これ、言うのは簡単だけれど実際にできているバンドはとても少なくて、その結果ポップロックとしてちゃんと成立している。これだけのバンドの演奏力量があると、並のボーカルであればお飾りのお神輿みたいな感じになってしまうことも多いのだが、カワノユイのルックスからしてそんな風になってしまってもおかしくないのだが、歌が、すごいよね。パワーがある。低音部分でもしっかりと声が出てるし、「あ」の口の形で「お」を伸びやかにシャウトするあたりの響きのすごさ。地鳴りのようなシャウトだけでグイグイ押すのでもなくて、ささやくような歌い方も随所に散りばめてて、だから感情が乗ってくるし、伝わってくる。こういうのが、バンドだよなあと感じられる曲で、とても好き。HPによれば2018.10.28に始動したとのことで、まだ1年も経って無いじゃないか。将来がとても楽しみなバンドだ。

(2019.7.22) (レビュアー:大島栄二)


ARTIST INFOMATION →


review, 大島栄二

Posted by musipl