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瞼『瞼のスクリーン』
【残されていた、聴き続けたい愛すべきパフォーマンス】

空間に響くアコースティックギターと、淡々と歌われる歌。この最小単位の音楽に、もう完全な充足感を覚えてしまう。なにかのパーティーか、それともレストランやカフェのような空間なのか。客席から談笑のような声が漏れ聞こえてくる。もっと熱心に聴けばいいのに。でも、どんな音楽であっても、聴く人のシチュエーションや関心度合いによって、耳を傾けてもらえないということはよくある。だからといってその音楽に価値がないということにはならないのだ。少なくとも、僕はこの動画を何度も何度も繰り返し聴いていて、心がどんどん引き込まれている。この瞼というユニット、情報がほとんどなくて、活動を続けているのかどうかもよくわからない。バンドやユニットは些細なことで解散してしまうし、活動を停止してしまう。だが作品は一度出してしまえば残るもので、それは有名無名に関わらず、残った作品を愛し続けるリスナーというのは存在する。作品が良い音楽であればなおさらそうだ。情報がとても少ないこのユニットが、今も活動しているのか、今後も活動を続けるのか、それは判らない。だとしても、こういった作品が、パフォーマンスが残されている限り、それを楽しむことは出来る。偶然の邂逅のような出会いであっても、そういう愛すべき作品を聴くというのはとてもラッキーなことだと感じている。

(2017.6.16) (レビュアー:大島栄二)


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review, 大島栄二

Posted by musipl